あずみ デラックス・エディション
†上戸彩は良い子です
担当:ココリン
キャスト的にはまさに「今が旬!」の役者を揃えてますし、
監督の北村龍平も33歳という”若さ”なので
映画全体にとても勢いを感じる出来になっています。
ただ・・・原作ファンの私からすれば、
あずみを始めとする登場人物全員に
「刺客として生きていく」という使命感が足らないと思いました。
原作のあずみ達は、
物心ついた頃から有無を言わさず殺人技術を仕込まれたせいか、
運動能力においては常人を遥かに超える力を持っているものの
人間として当たり前の感情が欠落していたりします。
あずみが「女というもの」であることだけで
大騒ぎするほど原始的な「生き物」である彼等は
人を殺めるということも、交わるということも、今ひとつ理解していないのです。
与えられた使命の中で徐々に人間としての感情が芽生え、
戸惑う姿こそ「あずみ」の肝だと思っていた私は、
映画に登場した少年達が、
もうとっくに人間として完成されていることに違和感を覚えました。
小橋賢児以下、出演者全員の平均年齢が高過ぎたんじゃないでしょうか?
「あずみ」の主要メンバーは、
平均年齢を14、5歳で統一するべきだったと思います。
ただこれは原作を読んでいるからこその感想なわけで、
知らない人にはどうでもいいことかも知れません。
話題の200人斬りのシーンも、カメラマジックで誤魔化しまくりなので
それほど迫力はありません。
このシーンが「ロード・オブ・ザ・リング」ばりになっていれば、
日本を代表する娯楽大作になってたんですがねぇ~
ま、最近不作続きの東宝邦画の中ではズバ抜けて楽しめる方なので、
「魔界転生」なんかよりは100倍お勧めですよ。
今回のお値打ち:★★★☆☆:1000円ナリ
担当:忍
「あずみ」と言えば、私の中で20年以上続いてきた、
「小山ゆう=がんばれ元気」という固定観念を
初めて打ち破った作品であり、「バガボンド」「20世紀少年」と並ぶ、
ここ数年を代表する傑作コミックのひとつだと思っていたため
映画化と聞いても、なかなか見る勇気が湧かなかった。
血塗られた宿命を背負った少女、あずみを演じるのは、
若手女優として売り込み中の上戸彩。
見た目的にはあまり問題無いのだが、
「ボーイッシュな女の子」然とした上戸にあずみが務まるのか
不安があったのだが・・・残念ながら的中してしまっている。
彼女にあずみ役は無理である。
小栗旬や成宮寛貴などの刺客仲間も
皆温室育ちな匂いを捨て切れず、
物語の悲愴感をキャストが薄めてしまうという皮肉な仕上がりになってしまった。
唯一光っていたのは、最上美女丸役を演じたオダギリジョー。
化粧をしている男は単なるオカマキャラ、という
安直な演技で終わらせることなく、
美貌と冷徹さを併せ持つ美女丸役を好演している。
この映画の中で誰か伸びて来るとすれば、間違いなく彼であろう。
今回のお値打ち:★★☆☆☆:600円ナリ
担当:みっち~
別に普通におもしろかったんだけど、
なんかあんまり書くことないんだよね(笑)
内容もあってないようなもんだしな~
ただ映画を観て漫画は読みたくなった!
だからバイトしてる本屋で借ります(爆)
ま、こないだ観た「魔界転生」よりは数倍おもろいかったっス。
今回のお値打ち:★★★☆☆:700円ナリ
担当:バニラ
東宝さん、東宝さん。今回は面白かったじゃないですか(笑)
「黄泉がえり」や「星に願いを」でどうなる事かと思いましたが、
これは悪い映画ではありませんでした(^o^)
ちなみに僕は原作読んでないので、
これがもし読んでたら感想は変わるのでしょうが、
映画だけを観ている分には良かったです。
何より話が割としっかりしてるので、
いかに原作が良く出来た話なのかよ~くわかりました(爆)
ちなみに原作はかなり悲壮感漂う内容らしいのですが、
映画のテンションはワンランク上の「陰陽師」です(笑)
だから「陰陽師」が面白かった人はこれ観ても楽しめると思います(^_^)v
簡単に言えば血しぶきの多い「陰陽師」(笑)
ただ、ダメだった所は太刀廻り。
あんまりスゴ腕の精鋭刺客って感じがしませんでした(^_^;
しかもスタントマンと本人の動きのシーンがわかりやすくでちょっとマイナス↓
その点は、スタントマンなしであれだけの殺陣を見せた
「たそがれ清衛兵」の勝利です(`・ω・´)シャキーン
あれくらいの緊張感があればもっとあずみが引き立ったと思います。
最後に、今回観るにあたってスゴく心配な事がありました。
それはこの作品、上映時間が2時間20分以上もある事です(@_@)
長い映画に良い印象の少ないバニラは
「これはヤバそうな気配!?」と思ったのですが、全然大丈夫でした♪
むしろ2時間半もあった感じがなくて、
作りもタルみが少なかったように思います。
思うに東宝さん、この作品に金遣い過ぎて
他まで手がまわらなかったんですね~(しんみり)
今回のお値打ち:★★★★☆:1300円ナリ
<映画データ>
題名:あずみ/AZUMI
製作:日本
配給:東宝・日本ヘラルド映画
公開:2003/05/10
監督:北村龍平
原作:小山ゆう
脚本:水島力也、桐山勲
音楽:岩代太郎
出演:上戸彩、原田芳雄、小栗旬、成宮寛貴、小橋賢児、
金子貴俊、石垣佑磨、佐野泰臣、鈴木信二、永山瑛太、山口翔悟、
北村一輝、オダギリジョー、岡本綾、伊武雅刀、佐藤慶、竹中直人、他